道具から入る自作基板入門 その2 部品調達先選定

概要

前回は表面実装の練習基板を利用して、どの大きさまで実装できるかを確認してみました。表面実装の場合小さい部品の方が安いので、価格をとるか実装しやすさを取るかを選択する必要があります。今回は主となる部品調達先の選定です。

国内通販

上記以外にもありますが、国内の場合まずは秋月電子さんで検索することが多いです。店舗販売もありますが、通販と比べると品揃えが違ったりします。

国内で購入するのが基本だとは思いますが、品揃え的には制限がでてきます。また、価格的にも海外と比べるとちょっと高かったりします。とはいえ、一般的な作例は秋月電子さんで購入できる部品で作っておくのが鉄板だと思います。

また、マルツさんは後記するDigi-Keyの商品を取り寄せすることができます。単回は直接購入するより高くなるのですが少額の場合には送料を含めて安くなります。

海外通販

海外に倉庫がありますが、日本語で購入可能な大手サイトの抜粋です。概ね6000円以上で送料無料になります。逆に送料無料にならない金額の場合には秋月電子さんや、マルツさん経由でDigi-Keyから購入したほうが安いことが多いです。配送は非常に早く、最短だと金曜日に注文して月曜日の午前中に届いたりもします。

海外通販の特徴として、国内では手に入らない部品が購入できます。わりと個人向け販売をしていない部品メーカーが多く、Digi-KeyとMouserでしか取り扱っていないことがあります。

価格は国内より安いこともありますが、なぜか秋月電子さんが一番安い部品なども存在しています。Digi-KeyとMouserだとDigi-Keyの方が安いことが多い気がしますが、商品によって結構逆転していることが多いですし品揃えも結構違います。

中華通販

中国からの通販です。LCSCは中国版のDigi-Keyみたいなサイトです。もともとはJLCPCBという基板製造サービスを行っている会社の関連サービスで、部品販売を行っています。JLCPCBで部品実装までお願いする場合にはLCSCから調達するのが一番安いと思います。

昔はJLCPCBで基板を作成すると、LCSCから購入した部品も同梱してくれるサービスがありました。今は関税の関係でストップしてしまっています。昔に作成したアカウントですと送料の割引サービスがあるのですが、これからはじめる人には適応されません。

LCSCの部品はそれなりの種類があり、特に中国製のICなどが強いです。ただし、アメリカ製のICなどはちょっと弱かったりするのでDigi-Keyなどと使い分ける必要がありそうです。また、LCSCは15ドル程度の送料が必ず発生しますので、ある程度まとめて購入する必要があります。ただし比較的配送は早いです。

AliExpressは小売のモールなので、店舗ごとにまったく品揃えが違います。ものによってはLCSCより単価が安く送料無料のものもあります。ただし届くまでに2週間から1ヶ月強かかります。たまに間違ったものを送付してきたりするので、部品調達まで3ヶ月ぐらいかかる場合もあったりします。そのため急いでいる場合には利用できません。

選び方

おすすめは秋月電子さんです。やっぱり安心ですし、送料は佐川発送で500円かかりますが比較的早く届きます。秋月電子さんで購入できないものはDigi-Keyなどを利用するのが王道です。

店舗で購入する場合には秋月電子さんはちょっと入りにくいので、、、千石さんあたりのほうが探しやすいかもしれません。

価格優先である程度まとめて入手したい場合にはLCSCが便利だと思います。ただし、送料がかかるのでどうせならと余分なものも大量に購入してしまいます!

最安は個別にAliExpressで購入することになります。とはいえ、抵抗とコンデンサで最安の店は違ったりするので、部品ごとにお店を選んで購入していくことになります。届くまでに非常に時間がかかるので、そのあたりを考慮して選ぶ必要もあります。

私はあったらいいなって物をのんびり作っていきたいので、AliExpressを中心にしていく予定です。時間があるのと、あまり予算が無いからです。

ミリなのかインチなのか

さて、ここで設計にかかわる重要な選択をしなければいけません。表面実装などで利用する部品をミリ単位で管理するのか、インチ単位で管理するのかです。

上記は秋月電子さんのチップ抵抗のページですが1608Mと表記されています。最後がMなのでミリ表記です。このように国内サイトは基本ミリで表記されています。

ただし、海外系通販や中華系通販では0603とインチ表記されています。0603(1608M)と書いて欲しいのですが両方書いてあるサイトは非常に少ないです。そもそも基板設計のソフトがアメリカ製のものが多く、インチが強いんですよね。

つまり0603(1608M)とインチが前に書かれているってことは、インチ表記の方が世界的には標準です。ただ国内はミリで流通しているので、非常に間違えやすいです。

そこで、部品の管理をインチのみにする、インチとミリの併記にする、ミリのみにするを早めに決めておいたほうがいいと思います。0603の場合は0603(1608M)と0201(0603M)の二種類ありますので、指定ミスが起こりやすいです。

私は国内から部品調達はしない予定ですのでインチに統一するつもりです。可能であれば併記がいいですが、面倒なんですよね。ちなみにKiCadなどの部品ライブラリはインチで管理されているのが多いと思います。まだ確定する必要はありませんが、部品調達して在庫管理する場合にどう表記しようか悩むことになると思います。

設計が先? 調達が先?

基本的には設計してから、部品調達をするのが自然な流れです。設計しないと必要な部品が確定しないですもんね。ただし、AliExpressなどで部品調達を行う場合には非常に時間がかかります。そのため、事前に必要そうな部品を頼んでおくと便利です。このへんは本当に必要な分を秋月電子で購入したほうが安くなるかもしれないので、バランスが重要です。。。

ありがちなミスとして、ICのパッケージ間違えがあります。CADで選択したICに複数の大きさがあった場合に、違う形のパッケージを選択してしまうことです。

これは非常によく起こる間違いみたいでして、基板が出来上がってきて、さあ組み立てようってなったときにICとサイズが違うのが発覚するみたいです。これを防ぐのにはあらかじめ少量でもいいので部品を事前調達しておき、CAD設計時に一度印刷をして現物あわせで同じサイズなのかを確認するのが有効です。

同じ様に部品が干渉して、コネクタが使えないなどの悲劇も防ぐことが可能です。AliExpressは写真と違う形の部品が届いたとか、互換品だが微妙に形が違うものだったりするので注意が必要です。

定番部品の事前確保

何を作りたいかによりますが、私は使いそうな部品をリストアップして適当に事前購入しておきました。

類似設計からリストアップ

私はSeeedさんのGroveモジュールや、M5Stackさんのユニット的なものを作りたかったので、商品ページで公開されている回路図などをみて使われている部品をリストアップしてみました。

するとI2Cのプルアップ抵抗や、LEDの抵抗、電源周りのコンデンサなど定番の部品が少しずつわかってきます。最初はリファレンス的な回路を自分用に拡張していくのが定番だと思いますので、この方法で部品をリストアップしました。

Seeed Fusionの定番部品リスト

Seeed社のPCB製造サービスで、Seeed OPLと呼ばれる部品リストがあります。これは実装サービスでチップマウンタにあらかじめセットされている部品で、ここから選ぶと安く実装が可能です。このリスト外からも実装は可能なのですが、このOPLを分析することで定番部品をリストアップできます。

今回は0603(1608M)の抵抗とコンデンサを抜き出して、どの値のものが用意されているのかを確認しました。コンデンサだけは容量が大きいのは0603ではなかったので、少し大きいものまで入れています。そうすると抵抗が80種類、コンデンサが20種類ぐらいのリストになりました。

予算に余裕があれば、このリストを全部購入しておくと汎用部品として便利だと思います。

秋月からリストアップ

リール売りしている0603(1608M)抵抗は間違いなく定番商品のはずです。並び順で上位から選んでいくのが間違いないと思います。今回はこの方法は実施せず。

適当に間隔をあけて購入

抵抗値はよく使うもの以外に、とりあえず1と5の物を購入しておく方法があります。1, 5, 10, 50 ,100みたいな感じで適当に購入していきます。実際には切りが良い数字じゃなくって51みたいな数字になります。

事前購入品

実際まだ設計をしていないので、本当に必要なのかどうかもわかっていませんが私が購入したものです。

抵抗

定番サイズ種別表記
O0603R0R
O0603R1R
O0603R10R
O0603R47R
O0603R100R
O0603R220R
O0603R330R
O0603R470R
O0603R1.5K
O0603R2K
O0603R2.2K
O0603R3K
O0603R47K
X0603R100K
O0603R470K
O0603R1M
O0603R1K
O0603R4.7K
O0603R10K

たしか上記をAliExpressで購入しました。一番下から3つがたぶんよく使いそうなので300個、それ以外は隙間を埋めるのと、LEDの明るさ調整用で100個になります。100KΩはSeeed Fusionの定番品ではなかったですが購入しました。

上の店舗は私が購入したものなので、おすすめしているわけではないです。まだ成功したのか失敗したのかわからないので、、、

抵抗は精度が1%のと5%のがあって、5%のほうが少し安いです。ただあまり値段が変わらないのでとりあえず1%のを購入してみました。

ちなみに秋月電子さんですと、2500個で500円(@0.5円)か、10個で140円(@14円)ぐらいでしょうか。AliExpressだと100個で送料込み60円(@0.6円)ぐらいからあって、複数買うと送料が値引きされて@0.4円以下の単価になったりもします。ただし届くのに時間が、、、

Seeed Fusionの定番品を80種類購入してもAliExpressだと三千円いかないので、とりあえず購入しちゃうのも手だと思います。

コンデンサ

定番サイズ種別表記
O0603C100nF
O0603C1uF
O0603C10uF

とりあえず全体に絶対使いそうな100個を3種類のみ購入。

LED

サイズ種別表記
0603LEDRED
0603LEDGREEN
0603LEDBLUE
0603LEDYELLOW
0603LEDWHITE

5色の各100個のセットを購入しておきました。

コネクタその他

いろいろ購入。Grove接続をするのでGrove純正や、HY2.0-4P端子は昔からいろいろ持っています。ピンヘッダとかもいろいろと購入、、、

ここが一番バリエーションがあり、無駄になる確率が多いものです(笑)

サンプルブックって必要?

上記のようにチップ抵抗を大量にセットにした商品があります。これは145種類はいっているみたいですね。あったほうが安心なのでしょうが、デジタル回路しか作る予定がないのでここまでは必要ないかなーって思っています。

AliExpressだとばらばらになっているものが数百円からあり、本に入っているのでも2千円前後からあります。一度やすいのを購入してみましたが、抵抗値が書いてなかったりして使いにくそうでした、、、

やっぱり買うんだったら本のタイプがいいと思います。私は個別に購入した抵抗を少し別に保存しておき、予備にしようかと思っています。

まとめ

とりあえずAliExpressで調達することをきめ、必要そうなものを適当に購入してみました。まだまだ設計には入りません。もうちょっと事前に決めておいたほうがいいことがあります。

ここまではんだ練習基板の購入に2週間以上、抵抗などの事前購入に2週間以上と結構時間がかかります。。。実際には一ヶ月以上間があいていますので、のんびり給料日に合わせて発注しています(笑)

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