概要
いまさらですが、RISC-Vのボードと開発環境まわりを調べてみました。
Arduino IDE環境
Arduino IDEで開発する場合には、CPUの系統により2種類ありました。Arduino環境なので独自拡張のC++言語での開発になります。
SiFive
こちらがRISC-V本家用のボードで、標準的なCPUですが、非常に高いです。HiFive1 RevBなどが代表的なボードです。
上記をArduino IDEの設定に追加すれば利用できますが現在LinuxとMacの環境でないと動きません。Windowsで開発する場合には利用できないので注意しましょう。
Kendryte K210
一番手に入りやすいCPUシリーズです。Sipeed Maix M1 Dockなどが代表的なボードです。Sipeed Longan Nanoなどは違うシリーズなので注意してください。
PlatformIO環境
Arduino IDEと似ていますが、エディタが自由に使える環境です。一番多くのCPUに対応しています。
ボードにより、利用できるフレームワークが違うので注意してください。Arduino環境の使えるボードと、独自フレームワークにしか対応していないボードがあります。
基本的には系統はなく、すべてのボードが利用可能なのですが、上記のページでグループ分けされていましたのでグループ別に紹介します。
SiFive
Freedom系の他に、SiFive E31の標準的なRISC-Vに対応しています。全般的に高めのボードが多いです。Freedom E SDKとZephyrRTOSに対応しているボードが多いようです。
RISC-V GAP
GAPuino GAP8というボードに対応しています。日本でも取り扱いがないのでちょっと特殊です。
Kendryte K210
こちらも一番入手しやすいK210には対応していました。Arduino環境とKendryte独自環境での開発に対応していました。
GigaDevice GD32V
GD32VF103向けの開発環境です。一番安価で手に入りやすいSipeed Longan Nanoはこの環境になります。
MaixPy環境
MicropythonをK210に対応させた環境になります。そのためK210での標準的な開発環境となります。
MaixPy IDEのダウンロードURLは、どこにあるのかがわかりにくいです。上記のM5StickVのページから落とすのが一番わかりやすいと思います。
ちなみに、上記が本家の置き場です。どこから落とすのかわかりますか?

なんと、このアンダーバー(_)の中に入っています。。。
上記が、0.2.4のダウンロードページになります。
Freedom Studio環境
HiFive1などのRISC-V標準の開発環境になります。StudioはEclipseベースの統合環境なので、CLIベースのFreedom-E-SDKを直接使うか、PlatformIO経由で使ったほうが使いやすいかもしれません。
下の方にFreedom E SDKとFreedom Studioのダウンロードリンクがあります。
Zephyr環境
Linux FoundationがすすめているリアルタイムOS(RTOS)の一種です。非常にシンプルなOSですが、Freedom-E-SDKと使える環境は同じなのでまずはFreedom環境の方がいいのかもしれません。
上記にサポートしているボードの一覧があります。
Tang Dynasty IDE環境
Sipeed Tang PriMER FPGA用の開発環境でTD IDEとも呼ばれています。
上記からダウンロードできるようです。
RISC-V GNU Compiler Toolchain環境
GCCの環境もあるようです。しかし、いろいろ環境構築が大変そうです、、、
おすすめボード
まだ何がおすすめなのかわかっていません。。。
HiFive1 RevB
リファレンスボードなので、これ持っておいたほうがいい気がしますが、結構高いです。
Sipeed Maix Bit with Mic
Kendryte K210だと一番安いのかもしれません。(Shigezoneさんの価格なんでちょっと安すぎますが、、、)
Arduino IDEで使わないんだったらM5StickVも楽しそうです。ただMaix Bitが動くってことは、M5StickVも頑張ればArduino IDEで動きそうなんですけれどね、、、
Sipeed Longan Nano
圧倒的な安さなので、惹かれますがちょっと環境が特殊です。個人的にはPlatformIOは便利なんですが、重い印象があります。JTAGつけてのデバッグなどの環境構築は一番ラクだとは思います。
RISC-Vボード一覧
スイッチサイエンス | 秋月電子 | Shigezone | 商品名 | CPU | 価格 | Arduino | PlatformIO | MaixPy | Freedom Studio | Zephyr | Tang Dynasty IDE |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
○ | HiFive1 RevB | Freedom E310 | 6600 | SiFive | SiFive | Freedom Studio | RISCV | ||||
○ | SparkFun RED-V RedBoard | SiFive E31 CPU Coreplex | 4594 | SiFive | Freedom Studio | RISCV | |||||
○ | SparkFun RED-V Thing Plus | SiFive E31 CPU Coreplex | 4043 | SiFive | Freedom Studio | RISCV | |||||
HiFive1 | Freedom E310 | SiFive | SiFive | Freedom Studio | RISCV | ||||||
HiFive1 RevB | Freedom U540 | SiFive | Freedom Studio | ||||||||
GAPuino GAP8 | GAP8 | RISC-V GAP | |||||||||
○ | Sipeed Maix Bit with Mic | Kendryte K210 | 2500 | K210 | Kendryte K210 | MaixPy | |||||
○ | Sipeed Maix Go | Kendryte K210 | 5800 | K210 | Kendryte K210 | MaixPy | |||||
○ | Sipeed MaixFace(MF1) | Kendryte K210 | 4800 | Kendryte K210 | |||||||
○ | Sipeed Maix Bit | Kendryte K210 | 3520 | K210 | Kendryte K210 | MaixPy | |||||
○ | ○ | Sipeed Maix M1 Dock | Kendryte K210 | 3300 | K210 | Kendryte K210 | MaixPy | ||||
○ | ○ | Sipeed Maixduino | Kendryte K210 | 3960 | K210 | Kendryte K210 | MaixPy | ||||
○ | ○ | ○ | Sipeed Longan Nano | GD32VF103CBT6 | 715 | GigaDevice GD32V | |||||
LamLoei AIoT DaaN | Kendryte K210 | K210 | |||||||||
Kendryte KD233 | Kendryte KD233 | MaixPy | |||||||||
○ | M5Stack M5StickV | Kendryte K210 | 3080 | MaixPy | |||||||
○ | Sipeed Tang PriMER FPGA Dev.Board | Anlogic EG4S20 FPGA | 2580 | TD IDE | |||||||
○ | M5Stack UnitV AI Camera | Kendryte K210 | 2145 | MaixPy | |||||||
○ | Wio Lite RISC-V | GD32VF103CBT6 | 1000 | GigaDevice GD32V |
ざっくり国内で入手しやすそうなボードと開発環境の一覧です。価格はスイッチサイエンスさん、秋月電子さん、Shigezoneさんの順で埋めています。
まとめ
結局よくわからん。
てなことで、RISC-V原典とInterfaceを購入して読んで見るところからやってみたいと思います。。。
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