概要
発売前の新刊を頂きましたので中身をご紹介したいと思います。

書籍
上記の書籍になります。発売日が1月27日ですので現在予約中の書籍となります。

公式サイトは上記となります。目次と最後の掲載されていた解説がありました。解説って結構楽しいですよね。
はじめに
「分解の達人」バニー・ファンからのメッセージにて作りてのクセやモチーフ、設計のもとになったロジックが見えてくるとあります。そして一章でも分解して仕組みがわかる快感が分解のバイブスを上げていくとありました。
私はアプリ畑の人間なのでライブラリやアーキテクト系で同じように中身をみて、設計者の思想を感じるのが楽しいです。ただ、仕組みがわかる快感ってのはちょっと違くて、分解とかは単純に楽しくて中身がわからなくてもいいと思います。その経験を積んでいくと、点と線がつながって理解できる瞬間はあると思いますが、分解してわかるものだけ分解するってよりは、分解したら楽しそうなものを分解するのが正解な気がします。
第1章 分解はパンクだ! 気持ちよく分解するためのマインドセット
一章の後半は分解で必要な道具の紹介ですが、100均グッツとか安いものの活用方法からの超音波カッターや顕微鏡など沼にしずめに来ているパートでした。
どうでもいいのですが本文はZライトで、チェックリストはゼットライトでした。いい照明はたしかにおすすめで、型落ちを格安で購入したZライトも死蔵していますが非常に使いやすいです。
公式サイトで表記を調べるとZライトかZ-Lightですね。ロゴは全部大文字のZ-LIGHTですが、文字表記だとZ-Lightになるよくあるわかりにくいやつです。通販サイトとかロゴに引っ張られて全部大文字表記が多いですね。
超音波カッターは欲しいのですが、本当に安いのがないので手がでないです。
第2章 分解は実践だ! 何度もチャレンジで分解マスターまで突き進め
二章はギャル電さんパートで超テンシサゲ↓(テンション下げ)みたいにわかりやすい解説つきです。百均で千円分ときめくものを買って分解ってのは、自分探しにブックオフで一万円分本を買うみたいで、おすすめです。ただ最近は330円の製品が多いので、金額じゃなくて10個とか個数でもいいかもしれません。


最近のお気に入りは上記の2つですが、在庫が瞬殺されて現在探していますが全然目にしません。ピンポンブザーはちょっとだけ購入情報を見かけたので再入荷したのかもしれません。
改造するときのポイントとして「正気になる前に作り終える」ことと書いてあります。これは表現はいろいろありますが、私も同じように脊髄反射でさくっと行動するようにしています。
脊髄反射は上記の小説で詳しく解説してありますが、すでに絶版。。。残念
二章の後半は著者が変更。章ごとに変更するパターンが多いのですが、章はテーマ別になっていてオムニバス的な作りですね。前半のギャル電さんは改造方法を丁寧に説明、後半の山崎さんはお得意の百均分解とその解説でした。内容的にはこれまでの分解ノウハウを凝縮した情報になっていて、非常に豪華でした。
第3章 分解は応用だ! ひと工夫でさらにディープに広がる世界
三章は鈴木さんの価格の違うアクションカメラと教育ロボットの分解。一気にディープな分解になっています。後半は秋田先生の揚げパートでした。揚げで部品をはずしてから、炙ります。バーナー以外は百均でも揃えられるとありますが、たしか一瞬バーナーも販売されていました。

危険だと思っていたのでスルーしていたのですが、その後自主回収になっています。安全性のためSOTOブランドなどで有名な新富士バーナーさんなどがおすすめです。
ちなみに炙る場合には、床材に注意が必要でペンキなどの塗料があると熱で変質する可能性があります。ベランダとかだとコンクリートブロックなどを用意して、床に熱が伝わらないようにしたほうが安心みたいです。
第4章 分解は冒険だ! 危険との上手なつき合い方
四章は分解の危険性について。これ非常に重要ですね。最初は著者全員での付き合い方で、秋田先生の回路図、そして山崎さんのPSEやリサイクルマーク、技適等の法令や規格解説があり、最後に分解して安い製品と高い製品の違いを確認しています。
第5章 分解は対話だ! モノを通して設計のこころを知ろう
五章はガジェットの選び方と電気街のあるき方でした。前半は山崎さんの分解するものの選び方です。ギャル電さんとの視点の違いが楽しいですよね。後半の電気街は秋葉原からで、最近は秋月電子さんがかなり入りやすくなったので、トップ紹介ですね。昔は千石さんやマルツさんで慣れてからの秋月だったと思いますが時代は変わりました。そして秋葉原最終処分場さんの説明の長さが必見です。ネジの西川電子部品さんとか変わり種もあったほうが良かったかも? そして海外のいろいろな電気街の紹介もありました。
第6章 分解は文化だ! シェアとコミュニティで仲間を増やせ
六章は分解情報源になります。中身は自分で確認してみてください。
付録1 分解談義
ここも内容が熱いですが、書籍で確かめてください。
付録2 分解にも電子工作にも役立つ! 中国語技術用語集
これ非常に便利な用語集なのですが、、、紙媒体のみなのでコピーできないんですよね。。。とはいえ、Taobaoとかで買い物をしているとなんとなくわかってきて楽しいです。この表はもっと昔にほしかった!
感想
非常におすすめな本です。
このような方におすすめ
・ガジェット分解・電子工作の初心者
https://www.ohmsha.co.jp/book/9784274229862/
・電子工作に興味はあるが、作りたいものはないという方
・学習の一環として分解や電子工作に触れてみたい方
・電子機器の機構やデザインに興味がある方
公式サイトで対象を見てみると上記の記載がありました。この本は分解をコアにしていますが、分解界隈の有名人を集めていろいろな方向性を見せてくれる書籍だと思います。そのためこの本のすべてを理解するのは難しいですし、すべてが好きな人もあまりいないと思います。
分解というキーワードに惹かれた人が、次にどの方向に進むべきなのかを教えてくれる、そんな本なんだと思います。
一冊目におすすめするかはちょっと微妙なところで、分解が好きな人にはいいと思いますがもう少しゆるく入りたい人には二冊とかにおすすめするタイプだと思います。以下、入門の一冊目もしくはこの本で自分の好む方向性がわかった上で読むのにおすすめな本を列挙させていただきます。
光り物系
ギャル電さんの本になります。この本も同じオーム社よりの発売で、ベースになっている本だと思います。方向性がわかっていない時の一冊目では非常におすすめな書籍となります。
発明系
何かを表現したい場合にはこちらの本がおすすめです。とにかく動くマシーンを作るためのマインドが学べます。技術はいくらでも学ぶ本があると思いますが、マインド重要です。
分解系
ThousanDIYこと山崎さん。IOさんとブログはThousanDIY名義で、それ以外は本名での活動が多くテレビ出演時とかは闇のエンジニアだったはずです。このシリーズは非常に楽しいですが、理解するのが大変です。読んで楽しかったなで十分もとが取れる本です。
とにかく分解しているのが楽しいので、仕組みを理解するってよりは分解の楽しさを味わって、自分でも分解をしてみるってサイクルに入るのがいいと思います。回路図とか詳細な情報がありますが、そこは必要になってから勉強すればいいので、まずは分解してみましょう!
電子工作系
ちゃんとした電子工作を勉強したい場合にはこの本がおすすめです。いろいろな本がありますので、大きめな本屋でパラパラと中身をみて比較してみるのもよいと思います。
電子工作とかで作りたいものが無いって人が多いと思うのですが、私も特に表現したいものはありません。たぶん表現したいって人の方が少ないと思いますので、とりあえず技術を学んでみるのも正しい道な気がします。
その上でなにか表現できるものを見つけることができると幸せだと思います。技術があっても表現したいものがないと結構たいへんですが、逆に表現したいものがあれば技術はどうにかなります。
プログラム系
なんとなくハードウエアよりも、ソフトウエアに興味があると思った人におすすめなのがこの本です!
ただ、、、ソフトウエア系の本は本当に陳腐化が激しく現在の画面と書籍の画面に差が大きいです。いろいろ導入方法とか、細かい画面が変わっていますが基本的なプログラムの考え方など普遍的なものはまだ有効じゃないかなと思っています。。。
そろそろ差分が多くなってきたのでサポートページに差分紹介をしたいと思います。。。
まとめ
さいごにですが、イラストを担当している「サイバーおかん」さんが素敵です。
しかし、豪華なメンバーで個人別の得意分野をぎゅぎゅぎゅっと濃縮したような本に仕上がっています。濃すぎる内容に仕上がっているので、かんぜんな初心者にこの本を渡すとちょっと萎縮してしまう気もします。。。ライトな入門は「ギャル電とつくる!」の方がいいかもしれません。。。
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