概要
自宅ファイルサーバーとして、自作NASを使っていましたがディスク容量が減ってきたのでQNAPで増設してみました。
いままでの自作NAS
富士通サーバーにFreeNASを導入していましたが、4TBのHDDを3本で8TBとして利用していました。ちょっと空き容量が不足してきたので、ディスク増設を考えたのですがちゃんとしたケースを買うとそこそこの値段になるのでQNAPを購入してみました。
購入物 QNAP TS-230
2Bayタイプのエントリー向けQNAPです。Synologyと悩んだのですが、バージョンアップでの進化はQNAPの方が良さそうなのでQNAPにしてみました。たぶんどっちかってもそれほど差はないと思います。
購入HDD
NAS用なので一応CMR方式のHDDを購入してみました。2Bayなので8TBを2個いれてミラーリングにしています。
使い方
メインNASは富士通の自作NASなのですが、コールドデータで更新しないものについてはQNAPに移動することにしました。あとは自作NASのバックアップとしても使っています。本当はH.264をハードウエアエンコードできるのでメディアサーバーとしても使いたかったのですが、Kodiとか使えないので断念しました。保存している動画とか画像みないですしね。。。
あと、インターネット経由でNASにアクセスできる機能がありますが有効にしていません。たまにハッキングされて、暗号化されちゃうことがあるみたいです。バックアップ用NASなので基本は家の中でのみアクセスするので十分です。
残念なところ
まずディスクのフォーマットが3種類あります。普通に使う静的ボリュームと、スナップショットバックアップに対応しているシックボリュームとシンボリュームです。過去のファイルが保存されるスナップショットでのバックアップが必要ない場合には静的ボリュームが一番いいと思います。
わかりにくいのがシックとシンの違いです。シックはあらかじめディスク領域を確保する方式です。8TBのディスクを使う場合には7TB強利用できるので4TBを保存領域として確保して、残りの3TB強をスナップショットに使うみたいな設定です。保存領域が狭くなってきたら拡張して、スナップショットの領域をへらすことができます。つまりあらかじめディスクを確保しておく必要があります。
シンボリュームは利用してはじめてディスク上に容量が確保されます。仮想サーバーのようなディスク管理方法です。保存領域を7TBとして設定しても、使っているのは実際に利用した分になります。使っていない領域はスナップショットのバックアップに利用できます。こちらの方がより自然な利用方法だと思いますが動的に容量を確保するのであまりパフォーマンスがでません。今回はバックアップ用なのでシンボリュームを採用しました。
最初はシックで作ったのですが、ほぼ何もおいていない状態で深夜にスナップショットが取られ、翌日にファイル転送をしたところ、差分が大量にあるのでデフォルト2割確保してあるスナップショット領域がいっぱいになり、安全のため読み取り専用にロックされてしまいました。このへんはスナップショットが取れないと自動的に書き込めなくなる仕様はまあいいんですが、初回転送でひっかかるとすごく不便です。初回転送が終わるまではスナップショットを止めておくか、すぐに転送を完了させる必要があります。ただシックとシンは動かしながら変換することができるのは便利です。
あとはUSBでLANとかWi-Fi拡張が可能なんですが、対応デバイスがよくわかりません。ARMの64ビットコアのLinuxで動いているのですが、インテル系のLinuxで標準的に動くデバイスのドライバーが入っていないことがあります。一応QNAPのサイトに対応一覧があるのですが古すぎていま安く買えるものがありません。Intel系コアだと自分でドライバーを入れることもできるとは思うのですがARMだとなかなか情報が少なくて不便ですね。
SSHでLinuxにログインすることができるのですが、設定ファイルとか書き換えても自動的に戻されたりとあまり触らない方が良さそうでした。
まとめ
普通に使うには使いやすいNASだと思います。
とはいえ、メインのNASとして使うのであれば4BayのIntel系コア搭載しているモデルが無難だと思います。私は自作NASがあるのでここまでは必要ないのですが、仮想サーバーやコンテナを動かすことができますからね。
NASも便利なんですが、細かいネットワーク設定ができなかったりと特殊環境だと使いにくいところがあります。自作NASはそのへんは問題ないんですが、今使っているTrueNASはFreeNASなのがつらい、、、TrueNASのZFSは非常に便利なんですがディスクは基本組み換えできないか、新しい構成を組んでコピーしたほうが楽な場合が多いです。
次にNASを導入するとしたらLinux系で作っている最中のTrueNAS SCALEを使うかな。。。
コメント
TrueNAS -> TrueNAS Scaleはアップグレードできます。
私もアップグレードしましたが、ファイルサーバー用途としては特に問題なく稼働しています。
Linuxベースになってくれると色々と扱いやすいですね。
どこかでアップグレードしたいのですが、仮想サーバーとかあるのでちょっと勇気がありません
そこまで困っていないのですが、今後のメインはTrueNAS Scaleだと思うのでどこかで試してみたいと思います!