書籍感想
話題のM5Stack本が発売されたので中身をざっくり読んでみました。Facebook上にグループがある「M5Stack User Group Japan」のメンバーが中心となっているようです。
内容的には非常に多岐に渡ります。一通り全部書いてみましたという内容で、ぎっしりでした。
第1章 はじめてのM5Stack
基本的なM5Stackの情報と環境構築が書いてあります。私も同じ時期に書籍を書いていたのわかるのですが、執筆期間中にいろいろ変更があって混乱が生じたと推測します。M5Stackが2.6系に入れ替わったのと、M5StickCの販売終了です。とくに2.6はUSBシリアルドライバが変わっているので、セットアップ方法が違うんですよね。。。
第2章 M5Stack Basicを使ってみる
実際にArduinoを使っての開発と、ボードの解説です。コードを見た限り割と王道の内容でした。これからは全ボードM5Unifiedに統一していきそうなんですが、過渡期なんですよね。ちょっと書きにくい感じがする章です。
第3章 M5StickCを使ってみる
ここが問題です!
M5StickCが販売完了になって、M5StickC Plusのみになりました。基本的な機能は変わらないのですがライブラリなどが違うので無印とPlusで微妙な差があるんですよね。
第4章 M5Stackでネットワークを利用する
ここの内容が濃い。Wi-Fi、Ambient、ESP-NOW、Bluetooth、MQTT、IFTTTといろいろな通信を扱っています。ページ数も多いのですが、内容が多いので1つ1つのページ数はそれほど多くはなかったです。
第5章 ModuleとHatでM5Stackを拡張する
M5Stackを拡張する方法を解説している章です。私はユニット大好きなんですが、モジュールとHATが中心でした。どちらかというとM5Stack Core系の人が多いので、ユニットよりモジュールなのかな。私はGroveからM5StickCに入ってきたのでユニットが好きです。
第6章 M5StackでガジェットをDIYする
この章もかなり内容が濃いです。
- 6.1 M5Stackでシャトルラン〜M5Stackで音を扱おう〜(菅原のびすけ)
- 6.2 大切なヒトに向けたM5Stack自作支援機器(廣瀬元紀)
- 6.3 M5StickCでIoT温室ハウス環境モニタを作る(小池誠)
- 6.4 M5Stack Core2でAWS IoTと連携する(田中正吾)
- 6.5 M5Stackオリジナルモジュール制作のススメ(necobit)
応用として、実際に利用している実例となります。いろいろな例があるので、実際に使うイメージがわかりやすいですね。
第7章 M5StickVで画像処理する
なんとVの記述もあるんですね。M5Stackシリーズではありますが、V系はまったく違う商品なのでこれだけで一冊ぐらい本をかかないとわかりにくいかもしれません。私も何個か持っていますが未使用です。
第8章 UIFlowでM5Stackをプログラミングする
UIFlowも解説されていました。UIFlowも実は最近デザインが変わって、ボタンの位置が変更されたんですよね。中身を見た限り結構古いバージョンで画面取得しているようです。
内容的には概要紹介と、実際の利用例がありました。
第9章 JavaScriptでM5Stackをプログラミングする
Moddable環境の紹介です。こちらもページ数に限りがあるので、概要紹介と、実際の利用例になります。環境構築がちょっと大変なので、この書籍を入り口にして実際に構築するときには他の資料も参考にしたほうがいいと思います。
まとめ
M5Stackに関する最初の1冊としておすすめです。ぎっしりと内容がはいっていますので、個別の情報は十分ではないのですが、気になった項目をさらに深堀りするための入門書になると思います。
私の本はこの本ではあまり扱っていない大量のユニットと、UIFlowのみに特化したプログラム入門書ですので、いい感じに棲み分けできるのではないかなと思っています!
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