オシロスコープの選び方(2022年3月)

概要

毎年オシロスコープとかの機材を調べ直している気がします。今年もオシロスコープ欲しい病が発病しそうなので調べてみました。

上記とかと合わせてスペックを確認してみるとよいと思います。

近年のトレンド

ロジックアナライザとかはあまり変化ないのですが、オシロスコープは徐々に変化しているトレンドがありました。それはUARTなどのプロトコルアナライザ機能の無償化です。エントリーモデルにはそもそもプロトコルアナライザは搭載しておらず、その上のモデルは無償化されています。ただし、その上のハイアマチュアモデルぐらいからは有償オプションだったりします。。。

メモリ長もどんどん増えてきていますが、UARTとSPIでトリガーがかけられるモデルを選定すればメモリ長に不満はないと思います。

メーカー別

RIGOL

趣味が使う場合のスタンダードモデルだと思います。黒いオシロスコープが定番ですがUARTトリガーは有償扱いです。

個人的なおすすめは上記モデルです。スペック的には50MHzと物足りないのですがハードウエアは100MHzモデルと同一です。そもそも2Ch以上を使うとサンプリングレートが半分になるモデルなので、50MHzモデルでもそんなに不満はないと思います。

とはいえ、100MHzとの値段差はあまりありません。また、上位機種だとロジックアナライザが接続できます。しかし、このロジックアナライザが高いので接続できるメリットはあまりありません。

SIGLENT

最近注目を浴びているメーカーです。大手メーカーのOEMを受けているので、性能的には問題ありません。

SIGLENT SDS1104X-E 4ch 100MHz ベンチトップ デジタル オシロスコープ 8ビット サンプルレート 1GSa/s メモリ長 最大14Mpts FFT 1Mpts シリアルトリガ シリアルデコード ボード線図 USB 7インチ TFT液晶【国内正規品】【メーカー3年保証】【日本語取扱説明書対応】
SIGLENT
¥88,000(2025/10/20 16:32時点)
【豊富なモデルラインナップ】100MHz/200MHzの帯域モデルを用意し、2チャンネルまたは4チャンネル構成に対応。さらに16チャネルロジック入力(MSO機能)を追加可能で、幅広い測定ニーズに応えます。最大1GSa/sのリアルタイムサンプリングで精度の高い波形観測が可能です。

標準的なのは上記のモデルです。RIGOLと比べて1万円以上安いです。そして1GSa/sのサンプリングを2つ搭載しているのでスペックも高いです。黒いRIGOLと比べると見劣りしますが、趣味の範囲であればこれで問題ないと思います。

SIGLENT SDS1104X-U 4ch 100MHz ベンチトップ デジタル オシロスコープ 8ビット サンプルレート 1GSa/s メモリ長 最大14Mpts FFT 128 kpts シリアルトリガ シリアルデコード USB 7インチ TFT液晶 ロジック入力なし【国内正規品】【メーカー3年保証】【日本語取扱説明書対応】
SIGLENT
¥70,070(2025/10/20 13:19時点)
【大容量メモリと高速測定】14Mptsのメモリと演算コプロセッサを搭載し、正確かつ迅速な波形解析を実現。最大400,000 wfms/sの波形更新レートで過渡現象や異常波形を逃さず捉え、電源評価や高精度測定に強みを発揮します。(サンプルレート1GS/sは4ch使用時250MS/sになります)

さらに性能を絞った廉価版です。サンプリングは1GSa/sなので白いRIGOLと同じスペックです。ブラウザ経由で波形を表示させたときに自動更新しないとか、地味に性能制限をしています。

ちなみに、ものすごく似ている大手ブランドの製品もあります。SIGLENTは英語マニュアルしか一般公開していないのですが、T3DSO1104は日本語マニュアルが一般公開されています。

OWON

最近あまり名前を聞かなくなった気がしたのですが、新製品を投入してきました。

1G/s 100MHz帯域 ハイコストバフォーマンス高分解能12BIT XDS2102A 多機能1mV高感度高性能カラー デジタルオシロスコープ大画面 OWON XDS-2102
OWON
なんとハイコストパフォーマンス高性能機種 便利な大画面8インチN in 1 多機能1mV高感度高性能カラーデジタルオシロスコープ 12BIT高分解能 1mV/DIVの垂直高感度測定 フルマルチ通信インターフェイス:USB、LAN 重さ2.6kg、超薄型厚さ約9cmで移動も楽々、場所もとられず持ち出しも便利です。 電池動作は別売バッテリーで可能。。 LAN搭載で遠隔操作も可能。NOGO パスファール機能搭載 FFT機能搭載でスペクトラム解析もできます。 高解像度800x600pic大画面8インチモニター タッチパネルはオプションのカラー観測でとてもわかりやすく使いやすくなりました。 ビデオ信号も安心の高帯域ロングメモリーです。 USB外部メモリーに記録保存もできます。 高速作画55,000 WFMS / sアップデートエンジンによりリアルタイム観測が可能に

2Chなのですが、安くてUARTトリガーもかかります。SIGLENTと値段差を考えると微妙なところですね。

OWON SDS1022 デジタル・オシロスコープ 2CH 20MHz 8ビット 7インチ LCD ディスプレイ サンプリングレート 1GSa/s メモリ長 20K SCPIコマンド ベンチトップ 薄型 軽量 【国内正規品】【日本総代理店3年保証】【日本語取扱説明書対応】 (SDS1000シリーズ)
OWON
¥23,800(2025/10/20 01:55時点)
【幅広い帯域と高速サンプリング】20MHzから200MHzまでの帯域幅をラインナップし、最高1Gサンプル/秒のサンプリングに対応。電子工作や研究開発はもちろん、教育現場や修理作業でも幅広く活用できます。高速サンプリングにより、瞬間的な波形の変化も正確に捉えられるため、信号解析の精度を大幅に向上します。

UARTトリガーなんていらないってことだと、上記のような格安モデルを出しました。通常利用はこれでも十分だと思います。スペックだけみるとメモリ長などはやっぱりものたりないですが、波形見るだけだったら必要がないかもですね。

あとは、タブレット式のオシロスコープに力を入れています。これはUARTトリガーもかかりますし、値段的にも非常にお手頃です。新しいタイプの製品なので、既存ラインとの価格差とか気にしなくてもいいのかもしれません。OWONは据え置き型を買うんだったらタブレット型がおすすめです。

Hantek

USBオシロスコープで有名なブランドですが、普通のオシロスコープも出しています。イマイチな性能が多かったのですが、最近UARTトリガーがあるモデルが発売されました。

実際のところ日本で正規販売していないので、激安なんですがちょっと手が出しにくいモデルですよね。

FNIRSI

USB電源とか、USBテスターとかを手掛けているブランドです。どんどん規模が大きくなって、いまはオシロスコープも販売しています。

とはいえ、据え置き型オシロスコープはまだまだだなってスペックです。

EC Tool デジタルオシロスコープ 100MHz帯域幅 2チャネル 1GSa/s 7インチカラーLCDタッチパネル搭載 日本語説明書付 1013D 高精度 多機能 ポータブル サンプリングレート デジタルストレージオシロスコープ
EC Tool
¥24,000(2025/10/19 20:21時点)
【100MHz帯域幅・多用途対応】安価ながらも品質に定評のある100MHzアナログ帯域幅および1GSa/sのサンプリングレートに対応できる多機能デジタルオシロスコープFNIRSI-1013Dです。電子産業、家電修理、自動車整備、計測器校正、科学研究、新製品開発など、様々な場面で大活躍します。

ただし、タブレット型の評判がいいです。100MHzと書いてありますが、実際のスペックはもっと低いようです。据え置き型と比べるとタブレット型は移動できるので便利です。

まとめ

どれがいいかは非常に難しいです、OWONのタブレットがバランス的には良さそうです。スペック的にはFNIRSIのタブレット型でもいいんですけれどね。。。

SIGLENTがものすごく気になっているのですが安い方のUはものが少ないのと、上位のEとの価格差がなくなってきているんですよね。このへんと比べるとRIGOLの50MHz機が無難なのかなーって気もしますし悩みます。

おまけのベストバイ?

MPO6084Dが80MHz機なんですが、アナログ4Chでロジックアナライザが16Ch標準搭載です。スペックみても航空機のAC115V400Hzに対応しているモデルです。マニュアルみたかぎりちゃんとした機種の気がします。

とはいえ、Alibabaとかでしか購入できない気がします。送料込みで600ドルぐらいだと思うんですが、普通の人にはさすがにおすすめできません。せめてAliExpressで購入できればいいんですけれどね。

同じようにUNI-Tのオシロスコープもものすごく気になるんですが、単純に高いです。マニュアル見た限り、ガチスペックなのでどこかのOEMを仕入れて販売しているみたいです。

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