技適対応のWireless-Tag WT-ESP32-CAMを買ってみた

概要

ESP32-CAMを触ってみたかったのですが、技適対応モジュールがなかったので触れていませんでした。やっと技適対応モジュールのESP32-CAMを見つけたので購入してみました。

ESP32-CAMとは?

ESP32にカメラとSDカードが搭載されているシンプルなボードになります。もともとはAi-Thinkerさんの商品なのですが、いまは同じものをいろいろな会社が販売しています。

本家のページは中国語なのでSeeedさんの販売ページの方が情報は探しやすいです。

Wireless-Tag WT-ESP32-CAM

上記の商品を買いました。

こんな荷姿で届きました。ePacketだったので10日ぐらいで到着しました。かなり早かったですが、なんと一回目はまったく違うものが届いて返金後の二度目の注文になります。。。

中身はこんな感じで本体とカメラとアンテナになります。

Ai-ThinkerのESP32は技適を取得しているのですが、まだ技適マークつきのモジュールを見たことがありません。そのため日本で利用することができない状況です、、、

カメラを装着した状態です。広角カメラなども今後買ってみようかな、、、

ちなみに、買ったままの状態ですと技適マークはありますが日本では使えません! アンテナ外付けタイプなので、アンテナを接続する必要がありますが、付属のアンテナは技適取得に利用したアンテナではありません。

  • 2.4GHzワイヤーアンテナ Wi-Fiモジュール(外付アンテナタイプ)WROOM用(秋月電子)

秋月さんにある上記のアンテナを装着することで、やっと日本で安心して利用できるようになります。この手のWi-Fiとかは汎用アンテナ使えるようになると便利なのですが、法律上アンテナ込みで技適を取得する必要があるので厄介なんですよね。

このアンテナは小売りしているお店が世界でも秋月さんぐらいなんじゃないかな、、、

接続したところです。上に伸びているように見えますが、ボード的にはアンテナが下側になるのでしっぽになります。

利用方法

ESP32-CAMはESP32ボードにしては珍しく、USBポートが搭載されていません。そのため、外付けのUSB-シリアル変換を利用する必要があります。

定番はFT232RLなどで、ドライバーも大抵ははじめから入っていると思います。手元にあったのはたまたま安いCH340を使ったボードだったので、追加でドライバーが必要になりました。

こんな感じで、ジャンパーピンを動作させる信号レベルとVCCを接続させて利用します。ESP32なので3.3V動作になります。

こんな感じの接続になりました!

上記の接続になります。

USBシリアルWT-ESP32-CAM
5V5V
GNDGND
TXU0R
RXU0T

気をつけないと行けないのが、VCC端子がありますがこれは3.3V出力になります。5Vから入力すると内部で3.3Vが作られ、それがVCCに出力されます。VCCの左側に並んでいるチップ抵抗の一番端っこに5Vと書いてあり、3.3Vからチップを剥がして5Vに付け替えると5Vが出力されるようですが変更するのはおすすめしません。

この状態でESP32-CAMのリセットボタンを押して、115200に設定したシリアルモニタに文字がでてくれば接続成功です。再起動直後は文字が化けていますが、少し立つと正しい文字がでてきます。

文字がでていない場合には接続を確かめてください。とくにTXとRXが入れ替わっていることが多いです。

動作確認

I (1506) camera wifi: wifi_init_softap finished.SSID:wireless-tag password:wireless-tag

先程の起動ログを確認すると、上記のような出力があります。最初に入っているファームウエアはソフトAPとして起動して、wireless-tagのアクセスポイントにアクセスして、わすワードをwireless-tagに設定すると接続できます。

  • http://192.168.4.1/

ソフトAPですので、上記のIPに接続することでブラウザからカメラの情報にアクセス可能になります。

開発方法

スケッチ例のESP32->Camera->WebCameraServerが最初に入っていたものと同じようなスケッチになります。中にボードの設定はPSRAMを利用するので「ESP32 Wrover Module」を選択します。また、フラッシュの容量が通常だと足りなくなるので2M以上である「Huge APP」などを選ぶ必要があります。

// Select camera model
#define CAMERA_MODEL_WROVER_KIT
//#define CAMERA_MODEL_ESP_EYE
//#define CAMERA_MODEL_M5STACK_PSRAM
//#define CAMERA_MODEL_M5STACK_WIDE
//#define CAMERA_MODEL_AI_THINKER

スケッチ例はボードによって設定を変更する必要があるので、上記の部分でデフォルトのWROVER_KITをコメントアウトして、一番下のAI_THINKERを選択します。

const char* ssid = "*********";
const char* password = "*********";

また、Wi-Fiアクセスポイントの設定をします。このスケッチ例だとソフトAPでは起動しないようです。

書き込み方法

このボードは自動書き込み機能が実装されていませんので、フラッシュに書き込むのはちょっと面倒です。一度GPIO0をLOW(GND)に落としてからリセットをする必要があります。

USBシリアルのジャンパーか、別のジャンパーを用意してGPIO0とGNDを接続させて、上記のようにConnectingが表示されているときに、リセットボタンを押すことで、ファームウエアの転送モードにします。(厳密には接続してリセットしてから書き込む方が点が出ない分早いです)

その後にGPIO0とGNDの接続を外してから、リセットボタンを押すことで転送したファームウエアが起動します。

e⸮.R⸮n ⸮⸮⸮⸮6 ⸮:2&⸮⸮SH
!⸮.⸮⸮x⸮B⸮=WER⸮⸮%UMQ),b⸮⸮0x1⸮B⸮AI_⸮P*⸮e1MH_B⸮Q⸮
c⸮K⸮⸮si⸮'⸮b⸮SPR⸮⸮xe⸮C⸮⸮k_⸮.⸮⸮⸮0)}⸮⸮v:⸮⸮0⸮}⸮⸮v:⸮⸮0i⸮⸮_dr⸮'⸮⸮0,h⸮E⸮⸮:0⸮⸮b⸮⸮}⸮⸮v:⸮⸮0C⸮닕⸮⸮R⸮	⸮⸮⸮⸮k ⸮ZW⸮j
l+⸮⸮0x3⸮⸮⸮018⸮⸮⸮⸮4
⸮+⸮i0x⸮⸮⸮⸮01㉕⸮i12LSH끰⸮⸮⸮l 1&⸮⸮⸮m S⸮l+⸮⸮0x4⸮⸮‚⸮0⸮⸮⸮⸮972j
⸮⸮⸮⸮⸮⸮ 12⸮⸮⸮⸮ 4C!⸮+⸮⸮⸮0⸮04⸮,⸮YK⸮⸮52C⸮⸮⸮⸮⸮0x4⸮8⸮⸮⸮⸮
..
WiFi connected
Starting web server on port: '80'
Starting stream server on port: '81'
Camera Ready! Use 'http://192.168.0.6' to connect

Wi-Fiアクセスポイントに接続後、IPアドレスが表示されるのでそこに接続します。

一番下にあるストリームスタートボタンを押すと、上記のように画面に動画が表示されるはずです。設置方法に応じてV-Flipなどで上下反転をするとよいと思います。

まとめ

アンテナ別売りのため、ちょっと値段があがってしまいますが千円前後で購入できます。大量に設置するIoT案件などで、使い捨て的に利用するのは便利な気がします。また、外部アンテナなので通常のESP32よりWi-Fi感度はよいはずです。

また、SDカードが使えるので、PIRなどの外付けセンサーが反応したら画像を保存するってことも可能だと思います。技適をクリアしようと思うとSDカードとカメラが両方搭載しているものって、他にない気もします、、、

カメラだけであれば、国内取扱がDigi-Key経由のマルツしかないですがESP-EYEがマイクも搭載しています。

  • M5Camera(スイッチサイエンス)

単純にカメラだけ使うのであれば、上記のM5Cameraがケース付きなので使いやすいと思います。

TTGOさんのT-Cameraもありますが、こちらは日本での流通が少ないのと、結構いろいろなバージョンがあるので注意が必要です。

いまのところ、国内だとShigezoneさんぐらいかな? PIRセンサーがついているので、人感センサーが作動したら写真という使い方もできます。

ちょっとカメラまわりは雑誌記事用に検証していたので、ブログに残していないですね、、、

上記でいろいろ検証したので、ESP32+カメラをまとめたブログを今度書いてみたいと思います。

コメント

  1. ハゲ猫 より:

    アリババのは箱付きですか?
    その大きさなら小型化にこだわらなきゃバッテリー込のケースになりそうですね
    私がアマで三個セットを買った時はこ汚い袋に突っ込んで送って来ましたが…
    こう言う精密機器を封筒で送るのは勘弁して欲しい。
    最近のアマは送るのも遅いしホント糞だと思う。