Raspberry Pi Zero 2 Wを使う その4 3A+を試食

概要

前回まででなんとか安定稼働できる見通しが立ちました。今回はRaspberry Pi 3 Model A+を触ってみたいと思います。もともとZero 2 Wではなく3A+を使いたかったのですがスイッチサイエンスさんで品切れになっていたのでZero 2 Wで検証しています。

Raspberry Pi 3 Model A+とは?

Raspberry Pi 3 Model A+
Raspberry Pi 1 Model A+と同じフォームファクタで、Raspberry Pi 3 Model B+と同じSoCが搭載されています。また、1.4 GHz 64 bit クアッドコアプロセッサ、デュアルバンド無線LAN、Bl...

上記はスイッチサイエンスさんの販売ページ。

Raspberry Pi Shop by KSY

上記はケイエスワイ(KYS)さんの販売ページです。この2社以外でも取り扱いがありますが、価格が高かったりするので注意してください。

ざっくりいうと、Zero 2 Wとほぼ同じ性能で少し大きなRaspberry Piです。4と比べると遅くて、メモリが少ないのですが、Zero 2 Wより若干高速です。

Raspberry Pi Zero 2 WRaspberry Pi 3 Model A+
CPU1GHz1.4GHz
メモリ512MB512MB
Wi-Fi2.4GHz2.4GHz and 5GHz
Bluetooth4.24.2
HDMIMini HDMIFull-size HDMI
USBmicro USB通常USB
電源micro USBmicro USB
定価2,915円4,620円

スペックを簡単に並べています。CPUのクロックが1.4倍になっていますので、比べると少し早くなっています。そしてWi-Fiで5GHzをサポートしているのが非常に大きい差分です。コネクタ系も小型を使っていたのが標準サイズになっています。価格は少し前は3千円台だったのですが、現在は4,620円と1,705円の差があります。

購入物

スイッチサイエンスさんで購入した本体になります。

オフィシャルのケースも購入しました。

Raspberry Pi 3 Model A+用オフィシャルケース 赤/白
Raspberry Pi 3 Model A+用の公式ケースで、Raspberry Pi 1 Model A+にもフィットします。USB、microSD、HDMI、オーディオ / ビデオ、電源コネクタなどにアクセスすることが可能です。

上記のケースになります。Raspberry Pi 3 Model A+の欠点として、ケースの選択肢がほぼありません。安くていい機種だと思うのですが、ちょっとマイナーなんですよね。

RaspberryPi 3 A+用オリジナルケース(STLファイル)
このファイルの説明 RaspberryPi3 Model A+用ケースの3Dプリント用STLデータになります。 ※ご注意:RaspberryPi財団の公式データではありません。あくまでユーザーメイドの参考補助部品です。自己責任としてご利用願

きっと何かに役立つでしょ!?さんの3Dプリンタで出力するケースの方が使いやすいかもしれません。

組み立てました。このケースはネジがいらなくて、本体を中に入れるだけで固定ができます。反面ネジがないのでちゃんと固定されません。GPIOを使う場合には蓋が使えないので、この固定できないデメリットがかなり大きいです。

今回はSPI接続の液晶も準備しました。実は液晶だけ購入しておいたら、スイッチサイエンスさんで在庫がなくなってかなり途方にくれていましたが、値段はあがったのですが在庫回復してよかったです。

差し込むだけで動きます。ただネジとかがないので、ちょっとぐらぐらしますね。

1462.0¥ |2.4/2.8/3.2/3.5 Inch Gpio Series 2.4 Inch/2.8 Inch/3.2 Inch/3.5 Inch Touch Screen Display For Raspberry Pi 4b 3b B+ Zero - Lcd Modules - AliExpress
Smarter Shopping, Better Living! Aliexpress.com

こちらの製品になります。2.4インチと小型でピッタリのサイズは結構レアです。Zero用の小さいのか4Bとかの大きなサイズでも接続は可能で、入手性もいいと思います。

設定

Raspberry Pi Imagerで何も考えずに64ビットのおすすめOSを入れてみました。

apt upgradeできない?

何故か動かすとその場でハングアップします。SWAPを拡張したら安定したので500MBの端末だとapt upgrade前にSWAPの拡張をしたほうがいいかもしれません。

液晶画面の設定

GitHub - goodtft/LCD-show: 2.4" 2.8"3.2" 3.5" 5.0" 7.0" TFT LCD driver for the Raspberry PI 3B+/A/A+/B/B+/PI2/ PI3/ZERO/ZERO W
2.4" 2.8"3.2" 3.5" 5.0" 7.0" TFT LCD driver for the Raspberry PI 3B+/A/A+/B/B+/PI2/ PI3/ZERO/ZERO W - GitHub - goodtft/L...

液晶の設定方法は上記にありました。

git clone https://github.com/goodtft/LCD-show.git
chmod -R 755 LCD-show
cd LCD-show/
sudo ./LCD24-3A+-show

上記で設定ができて、内部で必要な初期化後に自動的にリブートがかかります。

画面が、、、映らない?

起動途中に画面が表示されますが、最終的に黒い画面のままです。何かがおかしいです。

Pygame 2 + bookworm + SPI display - Raspberry Pi Forums

上記に少し情報がありましたがOSのバージョンがDebian 11 BullseyeベースからDebian 12 Bookwormに更新された影響で動かなくなったみたいです。

Bullseyeに入れ直す

ちなみにここにあるLegacyはビット数が書いていませんが32ビットでした。

64ビットが使いたかったので、otherの中にある、「Raspberry Pi OS (Legacy, 64-bit)」を入れてみました。

今度はちゃんと表示されました。タッチパネルでも動きますしちょっとしたことだったら外部モニター必要なさそうですね。ただ、画面って必要化は結構疑問です、、、なくてもいいかなとも思っていますが、用途次第ですね。

Zero 2 Wとの比較

製品価格
Raspberry Pi Zero 2 W2,915
KIOXIA microSD 64GB749
GeeekPi Raspberry Pi Zero 2 Wケースキット2,599
6,263

Zero 2 Wだと上記の費用がかかっています。

製品価格
Raspberry Pi 3 Model A+4,620
KIOXIA microSD 64GB749
A+用オフィシャルケース726
電源700
6,795

Raspberry Pi 3 Model A+は電源をなにを使うかによりますが、コネクタ系が普通のものが使えるので価格差はあまりありません。しかもGPIOピンが最初からはんだ付けされているので、外部拡張もかんたんに使えます。なによりWi-Fiで5GHzが使えるのでaptなども結構早いです。

画面を使うのであれば前々回のZero 2 Wにタッチパネルケースを使った方が便利だと思います。Zeroほど小型でなくてよくて、画面レスだと3A+も取り扱いしやすいボードだと思いますね。ただ価格的には画面無しでUSB変換も使わないのであればケースキットではなくて、ケースだけ購入すればいいのでZero 2 Wが一番安くなると思います。

まとめ

思ったより3A+は使いやすそうです。ただし、ケースが本当に選択肢少ないのでそこが欠点ですね。GPIOを出したりカメラを接続しようと思うと純正ケースはいまいちです。

標準コネクタで構成されているメリットがあるので用途に応じて選択ですね。もう少ししたら価格帯別のおすすめ構成をまとめたいと思います。

続編

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