概要
スイッチサイエンスさんよりM5Stack Stamp C3Uを購入したので、使い勝手などを紹介したいと思います。ESP32-C3自体に関しては別の記事にする予定です。
M5Stack Stamp C3Uとは?
- M5Stamp C3U Mate(スイッチサイエンス)
- M5Stamp C3U Mate with Pin Headers(公式ストア)
上記の商品になります。これ以外に5個セットのモデルもあります。
上記のような袋に入ってきます。無印ESP32のStamp Picoは箱に入っていましたが、パッケージにお金をかけるよりはこちらのほうがいいのかもしれません。
付属している1.5mmの六角レンチを使うことでシェルを分解できます。
裏側はピンの情報が書いてあります。
付属のピンソケットをはんだ付けしてみました。。。が、失敗!
このピンソケットは長さが短いので、少し多めにハンダを流し込むとソケットの中まで入り込んでしまって、ピンが入らなくなります。かなり少なめにハンダ付をするか、付属の短いやつではなく、普通のピンソケットを使うのが良さそうです。
このStamp C3UはUSB経由で書き込みが可能ですが、従来のダウンローダーを使って書き込むことも可能です。
M5Stack Stamp C3(K056)との違い
- M5Stamp C3 Mate(スイッチサイエンス)
- M5Stamp C3 Mate with Pin Headers(公式ストア)
似たモデルとして、C3があります。こちらは同じESP32-C3を搭載しているのですが、USBシリアルが増設されています。ちょっと違和感があるのですがStamp C3UはESP32-C3に内蔵しているUSBシリアルを利用して書き込みが可能です。Stamp C3はESP32-C3に内蔵しているUSBシリアルを利用せずに、外付けでUSBシリアルを接続しています。
本来はESP32-C3にUSBシリアルが内蔵されているので、外付けはいらないはずです。ですが内蔵USBシリアルが思ったよりも使いにくかったのでStamp C3では外付けUSBシリアルを利用して、内蔵USBシリアルは利用していません。
ESP32-C3のメリットがUSBシリアル内蔵だったため、外付けUSBシリアルではなくて内蔵USBシリアルのバージョンを出してほしいという声に答え?発売されたのがStamp C3Uな気がします。
さて、、、ちょっと触ったところですがESP32-C3の内蔵USBシリアルは現状でも不安定なままです。M5Stack社が断念して外付けUSBシリアルをわざわざ接続した理由がわかります。。。
まず出荷時のフラッシュや、中身を消した状態ではUSBシリアルとして認識されません。ボタンを押しながらUSB接続をすることでダウンロードモードとして起動します。また、電源投入直後は内蔵USBシリアルではなく、ハードウエアシリアルのUART0に出力されます。ファームウエアでUSBシリアルを有効化して、そちらに出力をする設定をすることでUSBシリアルに出力されます。
ただし、USBシリアルに接続していない状況で、USBシリアル出力をすると200msの送信待ちが発生します。つまり200ms以内の間隔でシリアル出力をしているような状態ですと、ほぼ動かないファームウエアが出来上がります。常にパソコンに接続した状態で利用するか、USBシリアルは極力送信しないようにするか、送信時間を調べて200ms程度の時間がかかった場合には送信をやめるようなロジックが好ましいです。
あとWindows環境の場合には、USBシリアルを閉じる際にStamp C4Uの再起動が走ります。ちょっと使いにくい仕様です。ただし、200msのタイムアウトとこの再起動はバグな気もするので、今後改善をする可能性はあります。
おすすめの使い方
- CP2104/CH9102搭載 ESP32 ダウンローダキット(スイッチサイエンス)
- ESP32 Downloader Kit(公式ストア)
M5Stack Stamp C3U+ESP32 Downloader Kitで使うのがおすすめです!
上記の状態で接続し、書き込みもDownloader側から行います。Stamp C3UのUSBには何も接続していない状態です。構成的にはStamp C3と同じになります。Downloaderの欠点として、何度も抜き出しをすると接触が悪くなります。抜き出しをする場合にはピンソケットを使うようにしたほうが安定した接続ができると思います。
Stamp C3と比べ、この構成のメリットとしてボタンがG3からG9に移動になっています。G9はダウンロードモードに入るためのボタンですので実はボタンで利用したほうが使いやすいです。Stamp C3と比べるとG3が自由に使えるようになったのでStamp C3Uがおすすめです。この差があるのでC3ではGNDのピンが、C3UではG3に変更されているので注意してください。
ちなみにESP32 Downloader Kitを持っていない人はStamp C3を使ったほうが使いやすいかと思います。あとはStamp C3Uを我慢して使うか。。。
まとめ
まだESP32-C3は成熟していない感じです。本当はJTAGを使ったデバッグなどもできて便利なのですが、環境整備がまだまだですね。Stamp C3の方が素直なチップなのですが、USBシリアルを使わないとあまり利点が無いんですよね。Stamp Picoに比べるとピン数が多いぐらいですかね。
S3のStampがいま準備中ですのでそちらにも期待です。ちなみにStamp C3とStamp C3Uは技適番号も違うので、結構手間かけて作っています。
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