IoT時代の電子工作入門

IoTなどで利用できる電子工作を簡単に解説します。

電子工作の種類

電子部品の組み合わせ

抵抗やLEDなどの電子部品を組み合わせて作ります。一般的な電子工作といえば、こちらを想像しますが、近年は作る人が減ってきているようです。東急ハンズなどでも店舗によりますが、LEDを光らせるキットぐらいの取扱になっています。

統合環境とその拡張

複雑な動作をさせる場合は電子部品を組み立てるより、プログラミングが可能な基板などを利用し、その基板にセンサーはLED、モーターなどを追加して制御することできます。

代表的な統合環境の種類

PIC

ICにCPUやメモリ、I/Oチップなどが収められており、小さなコンピュータになっています。少し前の主流であり、非常に安価ですが動かすための環境を構築する必要があり、現在はもう少し簡単に使うことができる基板が普及してきたため、出番は減ってきています。

数百円程度から購入することができますので、比較的小規模な機能を実現するときに利用します。

プログラムはパソコンで作成し、PICライターという装置を使って転送します。転送前後で基板とPICライターで挿し替える必要があります。これはPICを動かす環境には最低限の回路だけ実装されており、開発が完了したあとには必要ないPICライターの機能は含まれていないためです。

Arduino

ArduinoはPICに最低限必要な部品を組み合わせたような基板です。USB端子でパソコンに繋げることで簡単にプログラムを実行させることができ、外部のセンサーなどへの接続端子も簡単に利用できます。

Arduinoはハードウエアの情報がすべて公開されており、同じものを作ることができます。また、より安いパーツに変更したものや、通信機能を追加したもの、小さい形にしたものなど、様々な商品が販売されているのも特徴です。

純正品が3000円強、互換品が1000円以下で購入することができます。複雑な計算や、大量のデータを処理することはできませんが、単純な制御であれば比較的かんたんに実現することができます。

プログラムはパソコンで作成し、USB経由でそのまま転送して動かすことができます。プログラムや周辺回路が完成した場合に、そのプログラムでは利用しない部品などを取り除いたArduino互換機を使うことなどで、より安いシステムにすることも可能です。

Raspberry Pi

Raspberry Piは上記の環境とは違い、小さなパソコンです。WindowsやLinuxなどのOSが動いており、その上でプログラムを実行します。ArduinoはC++風のArduino言語でプログラムを書く必要がありますが、Raspberry PiはOSでサポートされているプログラム言語であれば自由に選択して利用することができます。

本体が5000円以上し、SDカードや電源などの必要なものを揃えるとそれなりの値段がかかってしまいます。相当複雑な制御も可能ですが、LinuxなどのOSの知識も必要になってきてしまいます。

小さなパソコンなので、キーボードとディスプレイを繋げてRaspberry Pi自体でプログラムを作って動かすことができます。

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